2008.03.06(Thu)

私の大好きなひき肉を炒めたドライカレー。食べるのは半年に一回くらい。
真剣に地球温暖化ダイエットをめざすなら
お肉の食べる量をへらそうよ…。先日、
「お肉を減らして、からだと地球のダイエット」のプロローグを書いて、
続編を書きますといってから、ずいぶん時間がたってしまいました。
その間に、週間SPA!で肉食と温暖化についての特集がされたり、
スウェーデンでは肉の購入に税金をかける法案が持ち上がったり…
と、けっこう世界の流れはちょっとずつだけれど「食肉産業の裏側」に
スポットを当てるようになってきたのかもしれませんね。
私自身は、肉をまったく食べないわけではなく
ふだんの食事の中でも、コクを出すためにベーコンをつかったり、
極たまに外食でお肉を食べたり、
人の家に行ったり、人と一緒に食事をするときなど
お肉を食べることはあります。
お肉が嫌いというわけではないですから…。
ただ、その食べる量や機会は、かなり少ないほうだと思いすし、
それが自分の体や自然のサイクルにはちょうどいいと思っています。
食肉の産業全体がもたらす環境負荷や地球温暖化への影響は、
まず、牛などの食肉を育てるのに必要な放牧地開発のために
アマゾンの熱帯雨林やアジアなどの森林の伐採によって
温暖化促進、水の大量消費、土地の砂漠化などの問題のこと。
牛など家畜を飼育する際に出る、ゲップや糞尿による
CO2の何倍もの温室効果をもたらすメタンガス発生問題のこと。
今の人口増加による食料危機というのは
肉食をベースにした先進国の食卓をもとにした計算方法で
もし、食肉用に買われている家畜たちに与えている飼料を
人間がそのまま食べれば、現在の人口の二倍まで
余裕でまかなえ、すぐにでも世界中から飢餓がなくなること。
その理由は、たとえば牛肉100gのカロリーを摂取しようとしたら
牛の肉を育てるために、その7~10倍もの飼料を与えなければ
100gの肉にはならないからです。
肉なら一人分、穀物をそのまま食べれば7~10人分になるのです。
また、家畜のための穀物を栽培するために森林が伐採され、
遺伝子操作されたトウモロコシや大豆が開発され
大量の農薬や化学物質が基準もなく栽培に用いられ、
その飼料が動物たちに与えられていて
人間はその動物を食べているということ。
そして、その栽培によって大量の窒素酸化物が発生し
加速度的に地球温暖化に貢献していること。
さらに、それら穀物の種はF1種といわれる一世代限りの種子もあり、
その種から採れたタネを翌年植えても芽が出ることがないため、
タネからタネが採れるという自然のサイクルが破壊され
一生、アメリカの穀物メジャーと呼ばれている商社から
そのタネを買い続けなければならない仕組みになっていること。
人間のグルメ嗜好のひろがりによって、
油ののったやわらかい肉がおいしいという飽食時代のため
動物たちは動けない状態で脂肪をつけるため過食のもと飼育され
病気にならないための抗生物質や成長を早めるホルモン剤を大量投与され
人間でいえば「生活習慣病でコレステロールたっぷりで死ぬ寸前」状態にされ
…まるで工業製品のようにつくられているということ。
そのような仕組みがそこらじゅうにあるのです。
そしてそこには、愛情や思いやりや感謝もまったくなく、
人間が肉を食べるためだけに、狭い飼育小屋で育てられ、
何の尊厳もなく殺され、部品のように解体され、
そのプロセスをまったく知らない間に流通をへて
スーパーや外食産業から私たちの口に入っているのです。

おいしそうな、たかきびとタマネギを使ったハンバーグ。
これらのお肉と地球環境に関する詳しいデータは
ネットで調べるといくらでも出てくると思います。
そこには、食肉産業がいかに地球環境や世界の貧困、
そして人間や地球の健康に影響を与えるかが書かれています。
それを知ると、本当に社会の仕組みに呆然とします。
世界は、いったいどうなっているんだと怒りもこみ上げてくるかもしれません。
もちろん、これらの情報は私が生きる上で
何を選び、何を選ばないかを選択するための
バックボーンとしてすごく役立っています。
でも、私は、これらが人間としていけないからとか
地球温暖化や環境破壊、世界の貧困や格差を防ぐためとか
動物がかわいそうだから…という理由で
肉をあんまり食べないわけではないのです。
人間という生命や自然のシステムにとって、
お肉を大量に食べる必要性を感じられないから
あえて毎日お肉を食べなくてもいいんじゃないかと思うし
無性に食べたいとは思わないから、ただ食べないだけなのです。
…と、今日もここまでで、かなりの文章量になってしまいました。
この続きは、また明日書きます。
ではでは。
(ヨシダヤスアキ)
>EntryTime at 2008/03/06 21:25<