2008.02.26(Tue)

会社の目の前、目黒権之助坂の晴れた日の空。
それでも自然は広く、うつくしい。
目黒駅前は、最近、タワーマンションが建って
空が前よりも狭く感じられるようになりました。
駅を出て、目黒通りの権之助坂(ごんのすけ)を下っていくときの
空の視界はいったい何度くらいの幅なんだろう…。
自分が意識して空を見ようとしなければ、
今日の空がどんなだったか、まず気づきません。
空は、私が意識しなくても
瞬間瞬間に変化をくりかえして
いつも違う表情を見せてくれています。
きっと、たぶん…(笑)。
たまに、そんな空の存在に気づくときがあって
なんだか、とってもやさしい気分になって
すっごくいいものに触れた気がして
得した気分になることがあります…(笑)。
ふだん、
家や会社や学校でエアコン完備の部屋で暮らし
外では電車やクルマに乗って移動している
じつは自然と触れる機会のすごく少ない私たち。
たしかに寒いのは死ぬほどつらいし、暑いのも仕事にならない。
でも、それを極端に避けることで自然と隔絶して、
自然からどんどん離れていくことで
自然が見せてくれる微妙な移ろいや変化にも
なかなか気づきにくくなっているのも事実なんだと思います。
この、まわりのささやかな変化を感じる力って
実は自然に対してだけではなく、
他人や他の生命に対しての感受性という面でも
まったく同じなんじゃないかと私は感じます。
現代の社会は、自分や周りを守るために
どんどん周囲に城壁を築き上げさせて
意識を自分に関わりのあることだけに集中させ
体や心を閉じさせていっているような気がしてなりません。
もちろん、人間は最終的には自分の意識世界からしか
世界を判断することができないのは当然なのですが、
それでも、空のように広く、そして美しく…
自分を開いていられたら素敵だと私は思います。
(ヨシダヤスアキ)
>EntryTime at 2008/02/26 22:23<