2008.03.04(Tue)
自分自身を知り、世界を知る
オイリュトミーという芸術
きのうのお約束どおり、日曜日に見学に行った
娘のオイリュトミーの発表会のことについて書きます。
もう何を書いたかほとんど覚えていないので
たぶん、きのうエラーのために消えてしまった内容とは
違うものになってしまうとは思うのでごめんなさい…(笑)。
オイリュトミーは、「20世紀の知の巨人」(と私が勝手に言っている)
ルドルフ・シュタイナーがつくりだした身体的な芸術といえるものです。
日本でもシュタイナー幼稚園などで取り入れられているので
聞いたことがある人もいるかもしれませんが
まだまだ超マイナーな存在だと思います。
今回の発表会は二年に一度行なわれる
子どもたちのオイリュトミー教室のハレの舞台。
前回は娘が小学校一年生のとき行なわれて
生まれてはじめて子どもたちのオイリュトミーを見て
体が芯から喜んでいるのが感じられて、
途中からは泣きっぱなしで、涙を止めることができませんでした。
かっこよく見せようとか、失敗しないようにしようとか…
そんな損得勘定や駆け引きがまったく感じらず
ただ、真剣に、その瞬間に集中して、やれることをやる、
そして、その行為自体ををとことん楽しむ…。
そんな感覚がすっごく伝わってきて
会場全体の空気や雰囲気もそれにしたがって
どんどん、いい感じなものに高まっていき
それが見ている者の体中に伝わって
本当に気もちがよくなってしまう空間だったのです。
で、今年も楽しみにして出かけました。

子どもの服は母親が愛情をこめてつくるのが基本。
ほんと、今年もよかったです。
その場にいるだけで、
ふだん体内に溜めている、いらなくなった沈殿物が
きれいさっぱり洗われたような気がしました。
(ここまで書いた内容はきのうとまったく違ってしまいました。
まあ、それはそれでいいですよね…笑)
そして、ふだんは気づかない子どもの成長を
二年に一度の発表を通して実感することができました。
いつも一緒にいると、なかなか気づかないのですが
子どもは驚異的な速さで成長しているのだとわかりました。
二年前までは、まだまだ自分の世界の中で
ふんわりとしたオブラートに包まれていたような発表だったものが
確実に外の世界へとその対象が広がっているのが見えました。
私は、自分自身でオイリュトミーを経験したこともないし、
本や講座などで勉強したこともないので
これから書くことは、まったく的外れかもしれません。
でも、私がオイリュトミーで感じたことを
ちょこっと書いてみたいと思います。
(といいつつ、ここまでで、かなりの文章量ですが…笑)
人間が人間であるためには、まず
自分自身を知ることが大切だと思います。
この知るというのは、文章や人から聞いたりして
ただ知的に理解するというだけではなく
体感的、感情的、そして精神的に
自分という存在を経験することだと思います。
知識ではなく、感覚的、経験的な体感です。
赤ちゃんが何かひとつのことをするとき
本人は無意識的に行なっているのかもしれませんが
すべての行動は、緻密な実験の積み重ねで
その積み重ねによって得られた答えをもとに自分を定義し
そのデータを基にさらにチャレンジを重ね、
微調整を続けながら、または違う方法を模索しながら
少しずつ一個の人間として成長していくのだと思います。
子どもたちが実験を重ねていくとき見ているもの、
それは自分の目の前にある環境です。
親であり、兄弟であり、先生であり…。
彼らの生き様や言動、感情の揺れ、心の中を
それこそ肌で感じ、自分の血肉として吸収し、
真似することで自分を形作っていくのです。
ですから、そこに関わる大人、とくに親の存在が
子どもにとって非常に重要なのだと思うのです。
手本としての親の姿形が、まず子どもの生き方を形成して
それが、そのまま未来の社会を形作っているんだ
といって過言ではないと思うのです。
つまり、未来社会を生み出しているのは
自分自身でしかないということなんだと私は思います。
(でも、人間の可能性はとってもすばらしくて、柔軟で
たとえどんな環境で人生を歩んだとしても
本人次第でその瞬間に変わることができると思います。
それでも、親として子どもにいい環境を与えられるならば
与えられるに越したことはないとも思いますが…。)
と、話はちょっとずれてしまいましたが
オイリュトミーは
まず自分の内側を、そして外側を知る、
「内=外が本当の自分自身なんだ」ということを
体験的に学べるすばらしいものだと思います。
そして、内=外の意識的な広がりを
家族から仲間、会社、国、そして地球のすべての生命…
という形で広げ、その中心に調和して立つことで
他者への思いやりや愛情が育まれるのだ思います。
そんなことをオイリュトミーを見ていて感じました。
それもこれも、中谷先生をはじめ、
いつも影から協力してくださっている
お母さん方のお陰です。ありがとうございます。
こんな大層なことを書いていしまいましたが
私自身はまだまだ未熟者で、毎日が葛藤の連続です。
今日も、息子とやりあってしまいましたから…(笑)。
(ヨシダヤスアキ)
>EntryTime at 2008/03/04 22:52<