2012.04.06(Fri)
自然農で感じるのは、大地に根差した根の力強さです。
畑一面に生い茂った笹の地上部を鎌で刈り取っても、
その軸となる根は、大地に張り巡らすように
四方八方に土の中に伸び、揺るぎなく根付いています。
笹は、風に吹かれても、地震に揺すられても、
しなやかで強い腰で、悠然としていられるのは、
このブレない根=軸があったからなんでしょうか。
私もそのように在りたいです。
でも、前回も書きましたが、人が生きるということは、
この根を断ち切って、食物を育てることでもあり、
人とは、見えない、感じない、無数の命の犠牲の上に
生かされているんだと実感します。
今まで、観念だけで、
微生物であろうとも、葉っぱ一枚であろうとも、
宇宙から見たら命の重さとしては、
人間とまったく変わらないと思ってきましたが、
直接的に命と接する現場に立って初めて、
ほんの少しだけですが本質に触れられた気がします。
土を掘って、ミミズに出会うと、
ほんとかわいらしく、愛しくなります。
そして、今まで、観念だけで
「生命とは皆大切」と考えてきた自分は、
何と浅はかで傲慢な存在だったのだろうかと
ようやく気づきました。
そして、私が今生かされているのは、
計り知れないほどの見えない存在の御蔭様に
支えられてきたからなのだと思い至りました。
このような小さな存在から、さまざまな人、大きなご存在…など、
無数の命の御蔭で、自分がここに存在しているだなと思うと、
これまで、いかに自分が無自覚に
現代社会の表層を享受してきのかに愕然とします。
ようやですが、く少しだけ気づかされたこの視点を大切に、
今できることをやっていきたいと思います。
>EntryTime at 2012/04/06 15:20<